今、地元・地域が大事。

2018-12-25

『豊かな暮らしはスロ-フ-ドで』  
                                                                  
                                                                 今、地元地域が大事な時代と言われております。
近年、世界中で自然災害や人的災害 また、火事や公共設備の破損等があります。特に電気、水道、ガスなどはいつどこで破損するかわかりません。全て災害には急速的には普及は無理だと言われております。
 ところで私たちが住んで居る八王子でもいつ自然災害や公共物の破損はいつ来るか解りません。そこで普段から近所を大事にしなければ情報などが疎かになり孤立してしまいます。
今、地域の周りを見れば、核家族や一人住まい多い環境になりました。また、お年寄りや空き家が多くなり生活をするにも不安になっております。昔は隣近所の人たちが『おせっかい』をやいて暮らしていました。日本は、元々大昔から自然災害が多い国で人助けをしなくては生きていけなかった国です。今、周りを見れば他人のことなど気にしなくなり、隣がどんな人がいて、どのような暮らしをしているか解りません。せめて、普段からご近所やすれ違う人に挨拶をしましょう。 

『おはようございます。いってらっしゃい。こんにちは。おかえりなさい。おき付けて。お元気ですか。』と言葉をかけ合い、いざと言うときに助け合いが出来ると思います。
ところで、八王子FMをご存知ですか。地域、地元八王子の情報が盛りだくさん放送されています。災害時には必ず必要な情報源です。今更ラジオの時代ではないと言うかもしれませんが、電気が無くても聞こえてきます。地域や地元の情報はどこから入りますか、自ら情報を得るには今はSNS(ソ-シャル・ネット-キング・サ-ビス)からと思いますが、それは全て大まかの事しかわかりません。八王子市の地元情報は八王子FMから発信します。

こんな言葉をご存知ですか。スロ-フ-ド(地産地消費)と言う言葉です。この言葉や考えは今から30,40年前(1980年代)にイタリヤから始まったと言われています。
ファ-ストフ-ドに対して唱得られた考え方で その土地の伝統的な食文化や食材を見直す運動です。今では世界的になり、日本も地方で普及をしております。ファ-ストフ-ドは世界中で生産し、均一化して安価な価格で提供する方法です。

スロ-フ-ドは近年日本でも道の駅などは地域の生産物として繁盛しております。スロ-フ-ドのように自分自身を守るにはご近所や地域情報を知る心構えをしなくてはいけません。
安心な暮はスロ-フ-ドですね。 地元や地域を大事にしませんか。 
地元、地域が一番大事。      

                               記  穴水美樹

 

 

大事にしませんか !! 日本の伝統と文化

2018-10-03

「日本の美と癒し」                   

 最近の話しですが、こんな話をお聞きしました。皇居の植木や庭園の手入れの話しです。          日本の玄関と言われております皇居の松や植木を御覧なってどのように思いますか。                     多分普通の人ならここまでよく手入れをしてお見事と思われます。  

   近年の話しですが、皇居の植木の手入れも電子入札で行われているようです。ところがある会社が電子入札でその仕事を落としたようですが昔より仕事が奪で植木が枯れそうになったようです。要は、ただ安い値段を出し仕事を受けても植木職人さんの技術が無ければ植木や庭園は見栄えや品格を無くすのは当たり前の話しです。                

  植木職人さんから聞いたことがあります。現在は外国の植木が多く入り昔ながらの日本の植木、松や梅など本来日本の植木と言う木は無くなりつつあると言っていました。理由は外国の木は植木屋さんの手入れではなく、ただ刈込だけで本来の日本の植木や庭園のように手を掛け、形や見栄えを良くする植木にすることなどないと言うのです。それは誰でも刈込できる木、これがその理由とお聞きしました。                                                                              

 昔からの庭園、社殿や寺院、また、昔の金持ちの庭園には出入り職人がいて管理し維持をしたと言われております。そこにある植木や庭園は作った当時と同じ状態であるようです。それは200年や300年前と殆ど同じ状態で同じ風景だそうです。それも木の太さや細さなど姿形が今でも同じであることをご存知ですか。それが植木職人の仕事とお聞きしました。職人技術は昔も今も変わらず継承してきたようです。日本の職人は少なくとも昔からの技術を継承しながら現在まで来たのです。安い金額では手を賭けれないことを知って下さい。私たちは目利きになること、良い仕事を見分ける人にならなくては、この先日本の技術が無くなってしまうと言う事です。また、技術は基礎を知らなくては、日本的技術は継承できないと思います。きっとあなたの周りに良い職人がいるはずです。

ところで余談ですがちょっと良いことを教えます。庭園の植木を見る位置はその家の奥座敷の床柱から見る位置です。家長の席とも言われておりますその席が一番の特等席だそうです。庭園の見学にお出掛けの際は、一度特等席に座って見てはいかがですか。日本人ならきっと心落ち着くと思います。それも、はやり畳の上から見るのが一番です!!

大事にしましょう。日本の職人の技術を!!

八王子FM星空ステーション77.5mhz ラジオ番組表コラム投稿より   記 穴水美樹

 

 

縄文のおもしろさ

2018-07-17

縄文時代 土器・土偶

昨日は、一日縄文時代の鑑賞をしてきました。先ず初めに渋谷シヤタ-・イメ—ジフォ—ラムに「縄文にハマる人々」の映画を観て、

そこから地下鉄銀座線に乗り上野駅に向かい国立博物館の「縄文」特別展に行きました。

 

       

 

歴史には諸説あります。でも最近は科学的に検証することが出来るようになりました。

専門学者が色々な説を説くのですがでも全て歴史は現在までつながっていることは確かです。縄文土器・土偶は東日本に多く、弥生時代の土器土偶は西日本に多くあるのは事実です。縄文は約一万年続いているのも確かな検証できる事実があります。これも科学的(地層)検証できています。調べていくとおもしろいことが解ります。

 

 

 

 

「あなみず」オリジナル枕「まくら」を作りました

2018-07-15

枕「まくら」

3月31日「八王子100周年」を作りました。

八王子市の記章 花は「山百合」木は「いちょう」鳥は「オオルリ」「高尾山・天狗」

042-367-3459

大事にしましょう。国旗 国家

2018-07-05

日本人は何か変である

 今、サッカーワールドカップをテレビ中継していますが国の代表の応援は自国の国旗を誇示しているのが見てよくわかります。また、顔にも自国の国旗の色を塗り応援をしているのが見てわかります。国家斉唱などは大きな口を開き選手と一体になり応援をしているのが解ります。このように世界の国々ではスポ-ツなど国同士の戦いは必ずと言っていいほど自国の国旗、国歌を前面に出すのに日本と言う国は国旗・国歌をなぜ誇示をしないのはなぜでしょう。欧米人は勝負となると勝ち負けに拘り自国の誇りを保つためにも元植民地への国々に働きをかけ自国民にしてしまうのです。

ヨーロッパの殆どの国はアフリカや中東、南米また、アジアなどを植民地にしていたのです。特にアフリカ人の肉体に惚れ込み帰化を進め自国の選手にして国旗・国歌を掲揚し大事にして自国の選手として応援をしているのが見てわかります。日本の場合は国旗・国歌を大事にしようとすると○○などと偏見の目で見るようです。

本来、国旗、国歌は自国、いや自分の住んで居るところでもあるのに・・・何故、日本は国の祝日にも国旗を出すことがありません。

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ひとつ面白い話があります。日本の国内で外国の国旗が一番多く上げている国旗はどこの国と思いますか。十年前まではフランスの国旗が一番多いと言われております。現在は一番多いのはイタリアの国旗と言われています。なぜかと言うとイタリアの料理店が多いからです。ある話から観光で来たイタリア人が日本に来てお店の前に自国の国旗があり、それも沢山でびっくりしたようです。こんなにイタリア人が日本に住んで居るのかと思われたようです。自国の国旗を見て店に入ると日本人が店主であることが解り また、びっくりしたようです。イタリア人はなにか編ではないかと思ったようです。欧米では自国の国旗は自国に誇りで他国とは違うのだと言う気持ちを大事にしている文化であるようです。自国の伝統や文化を大事にしているのが愛国心でもあり誇りでもあるようです。本来国旗は自国のもの、その店の経営者もその国の人、欧米人ならだれでも解るようです。

愛国心がなぜ悪いのでしょうか? ガンバレ日本・・・

不思議な国、日本、日本人と言っていたようです。 

 

 

 

 

職人が辞めていく時代

2018-06-20

職人が辞めていく時代

 つい最近の話しです。ある人から仕事の依頼がありました。木枠のアミドの張替の依頼です。依頼者は当事者では無く、リフォ-ム業の人が受けた仕事でした.その方が弊社に来ました。そのリフォ-ム業方は木枠のアミドを家具屋さんに依頼に行ったようです。元々、仕事を受けた人はリフォ-ム工事業と言いました。でも木枠のアミドの張替は家具屋さんがするものと思ったようです。何故かと言うと木の枠の物だから家具屋さんならできると思ったようです。

(上野公園・下町資料館)

普通であれば木枠は建具ですから建具屋さんに行くのが一般的と思うのですが、不思議なのはそのリフォーム業の方は、歳は45歳とお聞きしました。つい最近まで保険業をしており退社され、最近リフォ—ムの会社に入社されたようです。

不思議なのはそのリフォ‐ム会社では業務、仕事の内容についての指導や教育をしないのだと思いました。でもその方はお客様へ見積書を提示して仕事の依頼を受けたそうです。何故か私には不思議でなりません。仕事の内容は何も知らないのによく契約をされたと思いました。その方曰く、もともと保険の契約者だったので転職をしてそのお客様の家に行き仕事を頂いたようです。不思議なのはどのようにして見積書の作り方を覚えたのか私にはわかりません。

その方が言うのは大体このぐらいの金額ではないかと思い見積もりをしたようです。要は世間相場ではなく自分が決めた値段で通常より高めの金額を提示したようです。それも合計すると百数十満円の工事とお聞きしました。よく見積もり金額が作れたかが不思議でなりません。私が言いたいのは、リフォ‐ム工事のことを何も知らない人に頼む、信頼できる人ならだれでもいいと言う時代だという事です。

※ 弊社に来たのは木枠のアミ戸の張替はどのような業者がやるのかを問い合わせに来たのです。

(上野公園界隈)

このような時代ですから段々と職人は辞めていきます。私の周りも職人さん達も高齢で子供さんも後を継いでいませんから、職人はますます減っていきます。理由は簡単です。儲からないからです。子供や知人には継承させない人が多いのです。

職人は営業も出来ないし、作ることだけで専念する人が多い為に、また、職人は、お喋りや無駄はなし出来ても営業はなしは出来ない人が多いのです。

職人が家づくり、物づくりをするのです。

日本ってこれっでいいのかな~

何か変ではありませんか!!

 

 

 

今日も畳の上でゴロリ・・・

2018-06-16

今日も畳の上でゴロリ・・・  

『日本人のことばと漢字はおもしろい』

笹原宏之「日本人と漢字」書より、中国は漢字の字は音にこだわり、日本の漢字は字の意味にこだわると言われています。例えば、エビと言う字は、蛯は姿が曲がっているから老を入れた言う説。また、卵の漢字は味付け前に書く字は 半熟卵・卵かけご飯と書き、また、味付けや調理後に書く字は二文字、玉子と字を使っている。ゆで玉子・玉子焼きと使い分けをして字を使っている。お隣の中国では卵は卵で一つである。また、アメリカの英語なども一つ字である。特に面白いのは魚と言う字である。それは、魚編は多くあり、それも魚に多くの名前を付け種類や捕れた季節、地域も解ります。例えば鮭は南の方では捕れません。日本人には魚を見るより字を見て判断することが日本の文化でもあります。

ところで漢字はいつの時代から字が発生したかと言うと、白川先生の話しからでは、漢字の発生は3300年前、中国、殷(イン)時代発生し、周(シュウ)時代に受け継がれ現在の漢字へと繋がっていると言われている。殷の時代は甲骨文字と言い骨に文字を刻んでいった時代であった。それから周の時代は金属や器に刻んでいく、それとともに生活様式が変わるにつれて徐々に漢字は変化をして行き、竹に筆で書き、また、その後、清の時代には紙に書くようになったと言われています。その字の始まりは神と繋がりと言われ、また、神とへの占いとも言われております。漢字の広がりは中国近隣の国、ベトナム、朝鮮半島、日本へと渡ってきたと言われております。その中、日本人は漢字を我がものとして『国字』として変容していったのとも言われております。

日本では当時から字の解釈などは中国や韓国とは大きな違いがありました。それですから中国には無い漢字が多く作られ、先ほども言いましたが日本は漢字には意味を中心で考え、漢字が発生した中国では音が中心として作られてきたと言われております。日本の場合は意味が中心である為に色々な漢字が新たに出てきたのも確かです。それに伴い日本の風土・土壌の違いで、日本、日本人の漢字として変化して行ったと言われております。今でも日本人なら漢字を見れば誰もが字に対してその意味が解るはずと思います。ところが漢字発生の中国では音を中心に考えていますから、日本のように字を見て字の理解は難しいと言われています。でも中国では字の解釈は文章で理解していると言います。また、韓国のハングル文字も同様で字で解釈をしていると言われています。現在では漢字文化は日本と中国しかありません。

戦後(1945年)後、ベトナムや朝鮮半島、韓国、北朝鮮は漢字を捨てました。ところが近年、韓国ではハングル文字は同じ発音で意味が違うという事で漢字に戻そうとしていると言うことを聞きました。また、中国では同じ様に漢字を簡略して本来の漢字を見ても意味が解らなくなってしまったと言われています。中国は、元々は音で理解しているので漢字の意味は関係ないのでもあるが、近年日本に来る若い中国人にとっては日本の漢字が、中々理解がしづらいと言っているようです。日本の漢字には意味があるという事です。言葉がそのまま字になり、理解しやすいのが日本のことば漢字であります。大事にしましょう。また、藤原正彦先生がいつも言っております。日本人には英語や外国語より日本語は一番大事だと言っております。それは情緒や形が大事であると言っております。

今日も私は畳の上でゴロリ・・・

笹原宏之「日本人と漢字」書より 早稲田大学教授 

白川静「甲骨文字」書より1923年生2006年10月没 (立命館大学名誉教綬)

藤原正彦 (御茶ノ水女子大学名誉教授)『祖国とは日本語』『国家の品格』書より

 

表示と消費

2018-05-24

表示と消費                   記 30年5月24日

 最近の出来事、「おじちゃん、タケノコをもらっ来たんだよ」と近所の子供が私に話しかけてきました。「大きいタケノコだねどこで買ったったの」「うん、ママさんの友達に貰ったんだ」と話しかけられました。そのお母さんは、近所の人から貰い、また、その人からのおそそわけだと言うのです。「今夜はタケノコご飯ですね」と私が言うとそうです。お母さんも子供も喜んでいました。

今日はこんな話をします。最近の物造りは、ごまかし(逸脱)が多いのを新聞やマスコミなどから報道されております。それも大手企業など、製品(品質規格)の逸脱が多くみられ、消費者にとっては何を信じてよいのかわからなくって来た時代です。本来、日本には規格と言うものがあります。この規格も1946年(戦後)から始まったものです。例えばJIS(日本工業規格)その後5年後にJAS(日本農林規格)という基準規格が消費者に信頼(安心、安全)できる製品として国は認めたのです。規格検査は一定の基準を満たせなければ合否を付けることはできません。それは国や企業団体、消費者団体などが安全安心して使えるものとして認可、許可を出したのであるから、本来は約束を守らなければならないのですが、近年このような事がどの企業、産業界にも多く見受けられます。

どうしてこの国の経営者はこのようになったのでしょうか。本来日本人は信用、信頼という言葉を大事にして来たのに、経営者はただ会社が儲ければいいと言う事でしょうか。消費者や従業員また、その家族の為にとは考えないのでしょうか。今、周りを見れば、例えば、通販の場合「今だけ安い」とか「先着何名」「おまけが付いている、通常価格より安い」とか消費者をあおる広告で蔓延し、そこには品質基準のことなどは一切触れておりません。つい最近まで日本の社会には「丈夫で長持ちをします」と言う言葉があったはずです。その言葉はどこに行ったんでしょう。企業もつい最近まで消費者側についていたはずですがつい6.7年前から企業は株主側に立ち、消費者のことなど考えなくなったのではありませんか。今こんな言葉があります。「優良表示」と「有利表示」ここには誤認表示が当てはまるのです。どちらも消費者にとっては厄介な問題です。

これは信用できる商品か製品か、また、信頼できる企業か生産者か、これを決めるには個人消費者かもしれませんが、本来、国が基準を示すことが大事と思います。その中、通販などは「個人の感想」と言う言葉を入れ、消費者を悩ませ、販売をしている状況です。物造り(製造者)は「消費者への思い」や「魂」が入っていることが大事ではありませんか。

品物や食べものを買い求める時には自分自身で信用できる製品なのか、この店の物は大丈夫かを見分け(目利き)出来る人になりませんか。『安価な物にはけして良いものは無い』と思った方がいい。『品物を買うことや仕事を頼む』には身近な地域にしましょう。

それは『安心、安全』を同時に買えますので、これが今言われている言葉の「スローフーズ」(地域生産し、地域で消費、安心安全解る)です。その反対がファーストフーズです。(均一、利便性)あなたはどちらを取りますか。

タケノコは安心して食べれますよね。

 

 

 

「『日本すごい』に異議あり!ニューズウィークより

2018-05-22

ニューズウィーク

本誌5月8日発売号(2018年5月15日号)「『日本すごい』に異議あり!」特集

デービッド・アトキンソン(小西美術工藝社社長)より

「ニューズウィー...」の画像検索結果

<本来のすごみである「魂」を忘れ、「上から目線」ばかりの茶道――。「宗真」の茶名を持つデービッド・アトキンソン氏が、人口減少をキーワードに「日本すごい」論に警鐘を鳴らす。世界に誇る日本の文化・スポーツ・技術は、実は空洞化しているのではないか。本誌58日発売号(2018515日号)「『日本すごい』に異議あり!」特集では、日本が本当に輝くための6つの処方箋を知日派らが提示する>

国宝などの保存修理を行う会社を経営していることもあり、行く先々で「日本文化がすごい」という声を聞く。

確かに日本文化にはすごみがある。書や華(はな)などに生涯をささげる修行者の作品は超一流。一挙手一投足にオーラが漂い、作品には深みが宿る。日本文化の根本はその精神性、「魂」にある。

とはいえ、あまりに無邪気に「日本はすごい」と自慢する人に違和感を覚えることも多い。あなたが自慢する当の文化に魂はあるのか、と。所詮は修行者の動作をマニュアルに沿ってまねただけの「仏作って魂入れず」。中国産漆を塗った「京」漆器。世界遺産登録をしようとしながら糸の98%が中国産で、日本人の手先自慢をしながら仕立ての大半が東南アジアの着物.。中身を伴っていない「文化」が多いのが実像ではないだろうか。

そう思うに至ったのには茶道との出合いがある。自宅の和室を使った趣味ができればと入門し、今では茶名「宗真」を頂き、のんびりとたしなむなどお茶との付き合いは20年になる。

茶道を選んだ理由は主に2つある。日本文化の多くは師と一対一、あるいは自己と向き合って深めるのに加えて、一つのことを極める、いわば「縦」の文化だ。その点でお茶は違う。書、華、香、懐石、菓子、焼き物や漆器などが茶室に集う。日本文化を「横串」にできるのだ。お茶は総合芸術とよく言われる。これが魅力の1つだった。

もう1つは、書や華などと違い、客に給仕するところにある。茶道の魂は人との交流、サロンの場を作ること。この文化は非常に深い。小さな茶室に聖地を生み出すために、先人は心を尽くしてきた。「降らずとも雨の用意」「相客に心せよ」という16世紀の千利休の言葉にその精神は残っている。季節や客の個性などその時々に最適な場を作るために、お点前(てまえ)や茶、器といった「道具」を一つ一つ吟味する。

しかし、総合芸術を実現することは極めて難しい。1人の人物がお茶だけでなく、お花も書も極めるのはほぼ不可能。お花はそれを極めた人にやってもらい、掛け軸に書かれた禅語はお坊さんに語ってもらう。たけている人が集まって、総合芸術となり得る。

人口ピラミッドが招いた変質

では、今の茶道に魂はあるのか。茶会を重ねるたびに疑問は深まった。特に一度に数十人の茶席を1日に十数回、計数百人を招く大寄せ茶会は客をもてなすどころか、さばくだけの場だ。

器に込められた意味や来歴を顧みることなく、「冬だからこれ」「これは夏に使えない」と全てがマニュアル頼みで整えられる。「聖地」にいるうちに、自分たちを日本文化の聖人、真の日本人であるかのように勘違い。他人を「書が読めない」「お花が分からない」「今の日本人は正座ができない」とあげつらい、「今の日本は文化度が低い」と嘆く。精神を置き去りにし、目線だけが高くなったようだ。

残念なことに「上から目線」は外国人にも向かう。「正座して」「頭を下げて」「2回回して」――訪日観光客の体験の場でそんな声を投げ掛け、たまに外国文化をけなしながら、「茶の素晴らしさ」を講義する風景はよく見られる。だが外国人は単においしいお茶を飲んで、日本との一期一会を楽しみたいのだ。魂に触れ、その空間を味わい、粗相にならない程度に作法を押さえたいだけだ。そもそも稽古の場と、素人をもてなす場は違うはずだ。

茶道が利休以来のもてなしの魂を失った転機は、明治維新と第二次大戦にあるかもしれない。そもそも上層階級に支えられたお茶は、明治維新で封建制度という支援者を失った。その生存戦略として上層階級の趣味から、大衆にも分かりやすい「茶道」へマニュアル化。それまでは武士があぐらをかいていたのが女性が主流となり、客でも正座が決まりとなった。雇われて裏でお茶をたてていた家元などは表舞台で「先生」となり、「教授」などの免状もできた。

こうしてお稽古と化した茶道が迎えたのが、戦後の人口増加社会だ。家元を頂点としたピラミッドが膨張し、増加する弟子に対処するにはマニュアルでさばいて稽古するしかない。大寄せ茶会のような光景は人口増がもたらしたものだ。今の茶人が総合芸術をかさに着て、お花、書、お香など本来深い文化をかじった程度であたかも達人のように自慢をする姿は見苦しい。かく言う私自身も、偽物の書の前に深々と頭を下げたり、専門家に披露して恥をかいたりしたこともしばしばだ。

生存のため道を強調したのを忘れた、魂の宿らないマニュアル作法は総合芸術でも文化でもなく「緑の宗教」だ。今の日本文化に関して危機感を感じるのは、あまりにも中身を伴わないことだ。「日本家屋がすごい」と言う人の家に畳もない。「日本の神様がすごい」と言う人の家に神棚があるわけでもない。「伝統行事がすごい」と言う人は他国の宗教行事たるハロウィーンをやるが門松は飾らない。日本文化を知らないで自慢だけはやめてほしい。

自分は面倒だからやらないが、1億数千万人の誰かがやってくれる――。こんな他人任せも、人口増加社会の特徴だ。もはや人口減少でそんな時代は終わった。日本文化を誇って発信したければ、自分でやるしかない。「すごい」と言うなら、自らの手で「すごいもの」を作り出す。そうしなければ、日本文化は自慢ばかりで誰にも担われないまま、衰退してしまう。お稽古ではなく、日本文化を守るため真に極めるべき時代が来ている。  デービッド・アトキンソン(小西美術工藝社社長)より

追記

日本人として、デービッド・アトキンソンさんの考え、貴方はどのように考えますか ?

せめて、日本人として畳は敷き込みましょう。!!

 

 

「符丁」

2018-05-17

「符丁」                                                   記 穴水美樹

 今日の話は、職人や同業者の人が使う言葉「符丁・ふちょう」です。ご存知ですか、商売仲間や同業者の合い言葉です。符丁言葉はどこから出たと言うと、いつも使う道具名や作業内容を使うことで一般の人には解らないようにしているのです。昔からお客様にも色々な方がいますので面と向かってはお客様を怒らせてしまいますからある意味職人同士のうっぷん晴らしの意味もあったようです。例えば私達、畳屋さんでは女性を(ハバ・小物差し)男性を(ナガサ・大物差し)お金を(シメイタ・作業)と言います。また、家族的商売をなさっている内々の言葉としても江戸時代から使われて来たと言われています。

今でも魚市場や野菜市場等々の(セリ)符丁で値段を決めています。先日の朝、魚屋さんの前を通った時に聞きました。ひと昔の商売人でしたら皆、符丁で会話を交わしていたのを思い出しました。我々、職人さんも同じでみな使っていました。珍しいのは落語家さんも今でも使っているようです。符丁には異業種も同じ符丁使うことがあり、例えば床屋さんと落語家、畳屋さんと下駄屋さんなのは同じ符丁を使います。昔こんな笑い話を聞いたことがあります。職種が違っていても符丁が同じですから、目の前のお客様の悪口を言っているように聞こえケンカになったこともあるそうです。また、かずの数え方も同じですから、値札が無い時代、店主はお客を見て同じ品物をちっと割高な金額を符丁で言うと店員は先ほど買ったお客さんと違いを符丁で言い返せば、お客様は符丁で安価な値段を返し負けてもらった言う話を聞いたことがありました。

また、当時は外仕事の職人は客様の家に伺って仕事をしましたので「符丁」は大事な言葉でもありました。何故「符丁」を使うのか親方や職人さんに聞いた覚えがあります。「お客様を一番大事な人」と考え、知られたくない事や迷惑を掛けないことが職人の思いで、また、それが背景でもあったようです。現在では、ほとんど職人は符丁使われなくなってしまいました。理由は徒弟制度(住み込み)や低賃金(こずかい程度)無くなり給料制度になった為と教える時間が無い、また、解らない言葉を使うと聞きているお客様への不安作り信頼関係を無くす為といいます。

符丁とは、「垣根」領域かもしれませんね、また、他人様の家に土足でズカズカと上がらないということかもしれませんね。今思うのですが、私は、符丁は大事な言葉と思います。人様の領域に入らないという事は・・・

 

追記 

昔の職人は符丁だけで一日を過ごせましたよ、私は、ほとんど忘れましたが・・・

いつも思うのですが、私の解釈ですが『伝統』とは昔から言い伝えられたこと。『文化』とは周りにあるもの、また、今遣ろうとしていること。これが伝統と文化の違いと思います。

大事にしましょう。『伝統と文化』を・・・   畳の上で考えてみませんか。

 

 

 

 

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