2018-06-16

今日も畳の上でゴロリ・・・  

『日本人のことばと漢字はおもしろい』

笹原宏之「日本人と漢字」書より、中国は漢字の字は音にこだわり、日本の漢字は字の意味にこだわると言われています。例えば、エビと言う字は、蛯は姿が曲がっているから老を入れた言う説。また、卵の漢字は味付け前に書く字は 半熟卵・卵かけご飯と書き、また、味付けや調理後に書く字は二文字、玉子と字を使っている。ゆで玉子・玉子焼きと使い分けをして字を使っている。お隣の中国では卵は卵で一つである。また、アメリカの英語なども一つ字である。特に面白いのは魚と言う字である。それは、魚編は多くあり、それも魚に多くの名前を付け種類や捕れた季節、地域も解ります。例えば鮭は南の方では捕れません。日本人には魚を見るより字を見て判断することが日本の文化でもあります。

ところで漢字はいつの時代から字が発生したかと言うと、白川先生の話しからでは、漢字の発生は3300年前、中国、殷(イン)時代発生し、周(シュウ)時代に受け継がれ現在の漢字へと繋がっていると言われている。殷の時代は甲骨文字と言い骨に文字を刻んでいった時代であった。それから周の時代は金属や器に刻んでいく、それとともに生活様式が変わるにつれて徐々に漢字は変化をして行き、竹に筆で書き、また、その後、清の時代には紙に書くようになったと言われています。その字の始まりは神と繋がりと言われ、また、神とへの占いとも言われております。漢字の広がりは中国近隣の国、ベトナム、朝鮮半島、日本へと渡ってきたと言われております。その中、日本人は漢字を我がものとして『国字』として変容していったのとも言われております。

日本では当時から字の解釈などは中国や韓国とは大きな違いがありました。それですから中国には無い漢字が多く作られ、先ほども言いましたが日本は漢字には意味を中心で考え、漢字が発生した中国では音が中心として作られてきたと言われております。日本の場合は意味が中心である為に色々な漢字が新たに出てきたのも確かです。それに伴い日本の風土・土壌の違いで、日本、日本人の漢字として変化して行ったと言われております。今でも日本人なら漢字を見れば誰もが字に対してその意味が解るはずと思います。ところが漢字発生の中国では音を中心に考えていますから、日本のように字を見て字の理解は難しいと言われています。でも中国では字の解釈は文章で理解していると言います。また、韓国のハングル文字も同様で字で解釈をしていると言われています。現在では漢字文化は日本と中国しかありません。

戦後(1945年)後、ベトナムや朝鮮半島、韓国、北朝鮮は漢字を捨てました。ところが近年、韓国ではハングル文字は同じ発音で意味が違うという事で漢字に戻そうとしていると言うことを聞きました。また、中国では同じ様に漢字を簡略して本来の漢字を見ても意味が解らなくなってしまったと言われています。中国は、元々は音で理解しているので漢字の意味は関係ないのでもあるが、近年日本に来る若い中国人にとっては日本の漢字が、中々理解がしづらいと言っているようです。日本の漢字には意味があるという事です。言葉がそのまま字になり、理解しやすいのが日本のことば漢字であります。大事にしましょう。また、藤原正彦先生がいつも言っております。日本人には英語や外国語より日本語は一番大事だと言っております。それは情緒や形が大事であると言っております。

今日も私は畳の上でゴロリ・・・

笹原宏之「日本人と漢字」書より 早稲田大学教授 

白川静「甲骨文字」書より1923年生2006年10月没 (立命館大学名誉教綬)

藤原正彦 (御茶ノ水女子大学名誉教授)『祖国とは日本語』『国家の品格』書より

 

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