2018-03-03

今日は、「お客様は神様」と言う話です。

 つい昭和の時代まで、いや平成10年位まで日本の社会、経営者、商売人は全て「お客様は神様」と言う思いで仕事をしておりました。また、そのうえに「お客様には迷惑を掛けない」と言う風潮がありましたが、ここ近年、日本の秩序が大きく崩れ始めましたが、そう思うのは私だけでしょうか、その大きく変わった一つの節目は平成16年9月22日にアメリカのブッシュ大統領と日本の小泉総理との会談で日本にアメリカ側から規制緩和を求めてきました。その一人に、竹〇平〇氏が世界に勝ち抜くためにはアメリカ的資本主義を打ち出し、消費者(お客様)より株主を大事にする社会を進めました。昔から日本には、公共的なもの民間で出来るものと区別判別をしていました。でもここ数年であの規制緩和の仕組み、アメリカ的資本主義のやり方が蔓延しております。大半の企業が利益中心で、従来の日本のお客様第一主義、会社家族と言う考えを捨てています。その中日本人社会はギシギシになっているように思われてなりません。また、日本人の伝統や文化を捨てているように思います。

例えば、規制緩和の話をすれば郵便局民営化です。この民営化により地方の郵便局の統廃合が始まり、山村部の郵便局は無くなっている状況です。未だしも都市部の郵便局は良いのですが山村部の状況は銀行もなければ主な金融機関もないのです。日々のお金の出し入れや物を送るには大変なことが始まっています。地方でも一定の集落があるところは何とかなりますが、本当に困ったところ、高齢者や数人の人しか住んで居ない地域です。このように地方の人々が緊迫をしているのを竹〇平〇氏と元小泉総理は知っているのでしょうか。このような改革は全て利益を中心とするアメリカ的な経営、会社はただ儲かればいいという事です。欧米とは歴史や文化、伝統の違いがあるのです。それと共に日本の風土、土壌があるのです。本来、日本人は働く美徳、慎ましい生活が日本の伝統であり文化です。地域や人の思いを感じ取る社会です。以前の経営者の基本理念は、「道徳経済合一設」と言う考えから始まっているのです。地域で生産し雇用を生み出し地域や働いている人へ利益を還元する事と思っていたはずです。また、あの頃の「お客様は神様です」と言った考えは今どこに行ったんでしょうか。

 

ところで、この人を知っていますか、日本の資本主義の生みの親、埼玉深谷市生まれの渋沢栄一氏です。子供のころから「論語」を読み「算盤」を覚え日本を近代社会に変えた人です。時代は慶応2年、大政奉還へ移行する時代、徳川家最後、慶喜の異母弟、徳川昭武と一緒にフランスパリ万博に行きました。その時、渋沢栄一氏が感じたことは余りにも日本の違い知り日本が遅れているのを感じ、このパリで西洋の経済の仕組みを覚えようと渋沢氏はパリの残ることにしました。渋沢栄一氏が感じたことは余りにも市民が活気よく働いて知る姿を見て、日本も同じように国民、市民が活気よく働くような国にしたいと思い、また、「誰しもが良くなれば、必ず国がよくなる」とその時に感じたのです。渋沢氏はパリで資本主義の基礎を猛勉強し、日本に帰ってきて、先ず、多くの人から出資を願い出たのです。「国民が良くなれば、必ず国がよくなる」と思いを言い続けたそうです。当時の日本には会社と言う制度はありませんので、会社を作る制度を全て一から教えたと言われております。当時、渋沢栄一氏の関わった会社の数は500数社だったそうです。現在でも有名な会社、例えば、第一国立銀行(みずほ銀行)から、帝国ホテル・清水建設・サッポロビール・鉄道会社・他など殆どの会社と言う会社の創立には関わってと言われています。渋沢栄一氏の会社経営理念は「道徳なくして経済なし」「公益第一、私利第二」「道徳経済合一設」と言う経営理念を多くの人にその精神を教えたそうです。「道徳経済合一設」言う精神を現在の経営者はどのように思っていますか。自社だけ儲かれば言いという考え、渋沢栄一氏の信念・精神はもう日本人の経営者には無いのでしょうか     

平成30年3月3日 記

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