2022-09-26

 

 秋の季語は、月・秋の虫・紅葉・秋の果物・秋の七草・秋の夕日・秋風・台風(野分・のわき)・高西風・鮭颪(さけおろし)・雁渡し(かりわたし)等など数百年の時間をかけて日本人のこころを表した秋の  言葉だろう。

 ところで、今年の夏はとても暑かった。例年とは違いコロナ渦、多くの人がかかり憂鬱な時間であった。月が替わるころ鈴虫の声やお彼岸の時期に聞くツクツクボウシの声、気温が下がってアキアカネ、トンボが飛び回り、夜になると一段と虫の声が高鳴り、夏の夜空と違い段々と透き通っていくように見える月、やはり秋はそこまで来ていると肌で感じることが出来る。こんな初秋から晩秋にかけて私には寂しくて辛い思い出がある。

 遠い昔、小学生3・4年生頃だったと思う9月の始業式も終わり、お日様が日に日に短くなって行くことを覚えている。実家は農家で、当時の百姓は薄暗くならないと家に帰ってはこなかった時代。末っ子の私には家の中の用事が言い与えられ、洗濯物の取入れから始まりお風呂沸かし、牛や鶏の餌やりなど大変だった。時間が過ぎ外は暗くなり「ベソ」をかきながら一人寂しく家族みんなの帰りを待ちわびた。両親と兄達が帰ってきた時は嬉しくて、嬉しくて泣きたいほどであった。母の手料理が始まると竈から白い煙が出て、嬉しさと煙で涙目をこすりながら、ほっとし、安心したのを思い出す。     

あの秋がなつかしい

 

秋の夜長、の上でゴロンとなって家族のこと考えてみませんか?

日本人にとって大事なものは【畳】と【情緒】ですね!!

                        記 穴水美樹

 

 

 

 

 

 

 

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